(17-02-03投稿)
「トラオ」が届いた
- 著者青木 理
- 価格¥ 689(2017/02/03 12:23時点)
- 出版日2013/11/06
- 商品ランキング52,698位
- 文庫349ページ
- ISBN-104094120475
- ISBN-139784094120479
- 出版社小学館
最初のページから
その壮絶さが伝わってくる
眼球を動かす以外は
唾を飲み込む(嚥下する)事すら
出来ず
24時間体制で医師や
彼の「言葉を目の動き」で
読み取り
書き写し…
眼球と脳だけが
生きていると言って
大袈裟ではない
☆
五体不満足の乙武洋匡さんの
本も読んだが
乙武洋匡さんは
日常生活に
補助は必要だが
移動も自身で出来る
ところが
「トラオ」氏の場合は
土の中に埋められて
目だけ動かせる
やがてその眼球を
動かす力さえ
奪われる
想像するだけで
息がつまりそうになる
身体が硬直してしまう
思わず私が過去に受けた
「白内障の手術」を
思い出した
☆
ベッドに身体を動かさないように
ベルトで腕と足を固定され
唯一眼球だけは
医師の指示で動かす必要がある
(白内障の手術は
簡単に言うと
水晶体が白く濁って
人口のモノと入れ替える手術)
つまりは
この状態が
回復する事なく
命が尽きるまで
続くのだ
☆
しかも「トラオ」氏は
徳洲会という病院の巨大組織を
動かしている
年中無休 24時間営業
全国に280余りの医療施設
2000人の医師
2万5000人の職員総数
裸一貫で築き上げた
☆
死の淵に追いやられ
何度も奈落につき落ち
そうになりながら
一人でも多く患者さんを
助けようとしている
☆
私がコレを読むのは
怖いもの見たさや
単なる好奇心だけでは無い
また
現在の自分に置かれている
状況がどんなに
恵まれているか?
その確認でも無い
意識が
思考が現実化する事
人の可能性を
知りたいと思った
☆
つまり
意志や思いや考えを
伝えられれば
脳だけでも
(脳が活発でなければ
ならぬが)
生きられる
そして
人を幸せに出来
貢献も出来る
究極である
「トラオ」氏は医師であり
周りも医師」
自身がALSと分かったおりに
「治せないのか?」と
☆
私は
3つの想像をしている
1.脳死した健康な(脳以外は異常が無い)身体が
献体されて
「トラオ」氏の脳が移植できたら?
「トラオ」氏の性格と言うよりは
私が「トラオ」氏ならば
「その時まで」いや
移植出来た
「その先の先まで」
生き抜いてやると
決意する
2.「トラオ」氏も
あのホーキング博士も
分野や専門性が違えど
最先端を走っている
その頭脳や思考に
身体が付いて行けなくなった
もしくは
必要が無くなった
ALSに罹患される方の
共通項だとしたら?
☆
本から引用すると
「トラオ」氏の人生の3原則が
”早飯 早ぐそ 貧乏ゆすり”
出そうである
”トイレからズボンのチャックを閉めずに
出てくるのは当たり前
信号が赤でも迷わず進む”
3.私自身直接間接的に
社長業の方に
沢山お会いしているが
あるレベルに到達すると
神々しくなる
と言うか
もう欲望と言うモノなどは
消え去って
どう世の中を良くして
自身と組織がどう動けば…
つまり
創造主の様な
いや
まさしく創造主そのもの
石原慎太郎氏が本の中で
「トラオ」氏を評して
”神が選んで試練を与えた
人間がにんげに強さを伝えるために
選んだ人間”と
☆
あっという間に1月が過ぎて
しまいました
色んな偶然が重なって
日々の出来事が
起こっている様に
思えますが
私には丁度良いタイミングで
物事が起こりつつあります
^ ^
「トラオ」
今年前半の私のベストブックス
と言うより
死はそこにあり
全身全霊
全力で生きる見本として
私の座右の書に加えた
そして
目の前の本棚を整理して
いつでも手に取れる状態にする
☆
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